昨年末に開催されたシンポジウム,なんと! 贅沢にも全文公開です.

日時: 2010年11月20日(土) 15:00?17:00
会場: 東京国際交流館 国際交流会議場

登壇者(敬称略)

  • 井上智広(NHK科学・環境番組部専任ディレクター)
  • 樋江井彰敏(TBS「飛び出せ!科学くん」担当プロデューサー)
  • 菅本裕久(静岡新聞社「静岡かがく特捜隊 担当)
  • 湯本博文(学研 科学創造研究所所長)

ファシリテーター:

  • 内田麻理香(サイエンスコミュニケーター)

 科学の人気コンテンツメーカーが,メディアを越境して集合したこのシンポジウム.登壇メンバー見ても豪華ですよね(もちろん,私は除く.内田はファシリテーター役の裏方です.)? 関係しているのに手前味噌で申し訳ありませんが,かなり,かなり読み応えのある内容になっているかと思います.だって,あれらを作っている人たちがその「裏側」を披露してくれているんですから.
 何かを「伝えたい」「作りたい」と考えている方,ぜひぜひ.ウケるコンテンツを作る人は,こんなことを考えてネタを料理しているんだ,ということがおわかりいただけるかと思います.

 あれもこれも,ではあるのですが,私的に気になったところを抜粋.

樋江井:
「飛び出せ!科学くん」の裏のコンセプトは、1つは地球で遊ぼうということ、もう1つは地球を全身で体感しよう、つまり、科学を全身で体感しようということです。プロセスとか全てのものを疑似体験でもいいので、視聴者に体験してもらおうということを、僕ら番組の作り手としては考えています。

井上:
何か提案しなくちゃならないので、本当に毎回死ぬほど悩むんですけど、そこで、過去にやっていないからとか、あるいは今の世の中こういうことが売れてるっぽいからという理由で提案を作ろうと思うと、だいたいつまずくんですよね。それは、自分が特にそれを知りたいわけではないからなんですよ。自分が知りたくないことを、人に知って欲しいとそもそも思えない。ですので、私は自分が手がける番組のときには、とにかくその時に自分が知りたいことをテーマにしたというのがありました。

 

内田:
手を動かして脳が喜ぶ、楽しくなる、ワクワクするっていうのが、『科学』の付録と共通しているかと思います。湯本さん、いろいろ作られていると思うのですけども、ネタ切れっていうのはありますか?

湯本:
今のところまだ切れてないですね。不思議ですけど、頭で考えているともう限界なんですけど、手を動かしていると、いろんな発見がありますね。だからよく子どもたちにも、私は頭もちょっと使うけど手をいちばんよく使って、手で考えるタイプなんだよっていう話をよくします。自分で切ったり張ったり折ったりしていると、いろいろと脳が刺激されて、いろんなアイデアが出てきます。

 あとは,最後の会場質問に対する皆さんのお答えが「プロフェッショナルだ!」と心動かされた,白眉だったように思いました.